みなさん、こんにちは!STAY HOMEで完全ドライなDryWettyです。
今回はおすすめの論文チェックアプリのFeedlyを紹介します。研究者が論文を大量にチェックし続ける理由を前回紹介しましたので、今回はその大量チェックと文献管理を効率よく行うために私が使っているサービスの紹介です。

Feedlyとは?
まずFeedlyについて説明します。FeedlyはRSSリーダーのひとつで、よくアクセスするサイトを登録しておくと情報を自動取得してまとめて表示してくれるサービスです。
引用元: Feedly blog
ブログや論文サイトを見ていると“RSS”って見ることありますよね。RSS(アール・エス・エス:Rich Site Summary)はウェブサイトのタイトルや投稿日時、要約などを配信するためのXMLベースのデータフォーマットです。RSSをクリックすることで簡単にFeedlyと結びつけて、情報を集めることができます。
論文チェックにFeedlyがおすすめな理由
私が論文チェックにRSSリーダーのFeedlyをおすすめする理由として3点紹介します。
1. 未読の論文や記事が一目でわかる
Feedlyでは新しくpublishされた論文が自動的に集められて、未読の論文数が下の写真のようにすぐにわかります。
未読の論文がある雑誌と論文数がパッとわかる上、チェックしたい雑誌を選んでタイトルをスクロールしていくだけで未読は既読になっていき、自分がチェックしている数が可視化されるので毎日の論文チェックのモチベーションが続きます。
また、ジャーナルだけでなくpubmedとの連携もできます。pubmedの検索ウインドウの下に”Create RSS”という表示があり、検索キーワードを入力するだけでRSS用のXMLが作成され、自分が調査しているキーワードの最新論文がFeedlyでチェックできるようになります。
2. 論文のチェックが高速でできる
高速でできるというのは個人差がありますが、雑誌のサイトやメールマガジンをチェックするよりは確実に早く論文のタイトルチェックと中身の確認ができます。どれくらいサクサクできるかiPadでGIFを作ってみました。
タイトルや論文のサムネイル画像によるチェックが1記事2〜3秒でできます。タイトルで気になった記事は、実際の論文のサイトに飛んでFeedlyアプリ上でシームレスに読むことができます。
3. ”Save to Board”が便利
論文タイトルをチェックしていく際に、ひとまず全部チェックして気になった論文を後で読みたいと思うことがあります。そんなときには”Save to Board”で登録したキーワードでタグ付けができます。
これは私が登録しているキーワードの抜粋ですが、このタグ付けしたいキーワードをポチポチ選ぶだけで、後で簡単にキーワードに関連した記事を細かく読んでいくことができます。
4. 雑誌横断的にキーワード検索ができる
「研究の関係である技術や現象について急に調べなくてはいけなくなった!自分の読んでいる雑誌で報告あった気がするけどどこだったかな…。」なんてことありませんか?そんなときにもFeedlyは活躍できます。自分が登録している雑誌に限定して雑誌横断的にキーワード検索ができるので、後からすぐに見つけることができます。別分野の勉強会に参加して論文紹介をする際などに重宝しています。
Feedlyの残念なところ
良いとこばかり紹介しましたが、Feedlyでも少し残念なところがあります。それは、雑誌によって表示される情報が違う点です。NatureやCellはタイトルとサマリーFigやサムネイルが表示されて内容が分かり易いのですが、Scienceは完全にタイトルしか表示されません。個人的にはPubmedの検索RSSだとサマリーが全文表示されるのでおすすめです。
論文チェックのiPadとFeedly活用例
最後に、これまで紹介したFeedlyをiPadでどう論文チェックに私がどう活かしているか紹介します。
- 主要ジャーナルと専門ジャーナルをFeedlyに登録
- 毎日チェックして気になった記事はSave to Boardsでタグ付け
- 深く読む論文はGoodNotesにインポートしてメモしながらまとめる
(大学院のときはクラウドリンクさせたMendelayに取り込んでいました。) - ②〜③のエンドレスリピート
これが習慣化されていますので、周りに「おすすめの論文ある?」とか聞かれたときにその方の分野に合いそうな論文をスッと紹介することができています。また、この方法だと自分の分野と関係ない論文もタイトルはチェックしますので、世の中の研究の流れを掴んだり、別の分野のアイデアを自分の研究に活かすことができます。ジェームス・W・ヤングの本にありますが、世の中のアイデアは全て既存の技術や知識の組み合わせです。みなさん大量インプットで独創的なアイデアを考えていきましょう!それでは皆さんがSTAY HOMEでも充実した研究ライフを過ごせることを祈っています!